20201211

 

1年前。
2019年12月11日の朝はとにかく胃が痛くて、重い足取りで会社に向かっていた。その日の日中の記憶はあまりというかほぼ無い。ちゃんと仕事できていたのかな。多分できてなかったと思う。

仕事を定時にあがれたとしてもどうせ19時スタートの生放送はリアルタイムでは見られない。帰りの電車の中でもずっと怖くてTwitterをひらけなかった。(実はそのせいでタイミングがわからず最後の投票ができなかったという1年越しの告白と反省)

家にたどり着いた頃にはすでに順位発表の段階まで進んでいて、ちょうど次に7位の人が呼ばれようとしているところ。8位までに誰が呼ばれていたのかも把握できないままひとまずテレビの前に正座をして画面に集中した。

 

「彼はこのサバイバル合宿でたくさん涙を流しました」

この時点では誰のことなのか、見当もつかなかった。だって練習生みんなたくさん泣いてたよ。

早く知りたいと焦る気持ちと、泣いても笑っても今日で終わってしまうんだという怖さと、ぐちゃぐちゃの感情でいた自分の耳に聞こえたのは、正直本当にもう無理なんじゃないかと半ば諦めかけながらも最後の一週間ずっと投票し続けた推しの名前だった。

佐藤景瑚。ねえ、初めて圏内入ったよ。諦めないでいて良かったんだ。

手に握りしめていたiPhoneを放り投げて両手を大きく万歳させながら思わず声に出して「やったー!!!」と叫んだ、大の大人が。自分で思い返してもなかなかヤバイ光景だったと思う。

肩を震わせ涙ながらに言っていた景瑚のコメントは正直あまり耳に入ってきてなくて、でも、本当に、ただただ嬉しかった。奇跡だと思った。既に壇上にいた木全に向けて「失礼ですね、失礼」と言ったのが聞こえたことは覚えている。木全くんもデビュー決まったんだ… 愛知の宝たち……

 

その後も11pick時代に投票していた子たちが次々と呼ばれて、最後1位で名前が呼ばれたのは豆原一成。私がPRODUCE 101 JAPANを見るきっかけになった、特別な男の子。原点にして頂点。奇跡だと思った。(2回目)

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デビューして欲しかった子と、1位になって欲しかった子、驚くほど私が望んでいた通りの結果。ラッキーと言うのが正しいのかはわからないけど、ラッキーだったと思う。推しが2人ともデビューできるなんて。でも終わってしまった直後は妙に冷静で「これで終わったんだな」という気持ちが一番強かった。

サバイバルオーディション番組ならではのドキュメンタリー感・リアリティ感に自分はまんまとハマってしまっただけで、さすがにデビュー後のグループまでは追わないだろうと、ファンクラブもすぐには入会しなかった。

 

ただ、ひとつ気がかりなことがあった。

終わった直後からデビューメンバーに対しての不満が多い。SNS上で推しが叩かれている。推しは規定違反の疑惑が浮上していた。
これに関して私は当時も今も擁護するつもりは別になくて、もしかしたら本当にあったことかもしれない。でも、100%ではないし、誰かが作った偽物の画像かもしれないよね、くらいの気持ち。スクショなんていくらでも偽造できる。

正直どちらでもよかった。推しを信じたい気持ちはもちろんあるけど、絶対にやっていないと言い切れる自信もなかったから。本人か運営から何かしらのアナウンスがあればまだ良かったんだろうけれども何も無かったし。今となっては真実はわからないし、この話はもう二度としたくない。

人には人のアンチ。最後に得票数を大きく伸ばしたメンバーに対して大陸票がどうだとか、残ったあの子より誰々の方が実力がある、ボーカルが弱いラップできる子がいないバランスが悪い、センターに相応しくない、セカンドグループを作れ。

本国プデュを知らないから今までがどうだったのかはわからないけどこんなにも祝福されないものなのか。自分がしてきた投票行為ってなんだったんだろう。

番組の性質上、個々に対して大きな感情を抱いたり特別扱いしたくなるのは仕方がないと思うし、落ちてしまった子を推していたオタクが文句を言いたくなってしまう気持ちも分かる。それくらいオタクたちもみんな本気だった。でもデビューメンバーのオタクが別のメンバーを悪く言っているのを見かけたときはショックだった。これから自分の推しの仲間になる人なのに、受け入れてもらえないのか。

 

『11人が韓国合宿に行ったらしい』

最初にその情報を知ったときは少し安心した。あぁよかった、ちゃんと11人揃ってデビューメンバーとしての扱いを受けている。きっと大丈夫だ。みんなナイキの箱をたくさん抱えてて可愛いな。

でも結局そう思えたのも束の間、韓国から届いた動画が公開される度に一部分だけを切り取って悪く言うような意見をまたたくさん見かけた。リーダー決めの動画が公開されたときなんて本当に最悪だったと思う。

あまりにも理不尽で、悔しくて、苦しかった。

 

確かに、初めの頃はみんながみんな仲が良いという訳ではなかったと思う。仲が悪かったというのも違うと思うけど。

瑠姫がインタビューでよく言っていたけど半数近くのメンバーとオーディション中にほとんど関わりがなかった子だっている。単純にお互いのことをまだよくわかっていない期間はあった。そりゃあ多少よそよそしい空気感が出たって仕方がないだろう。

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今見てもこのテロップ怖いな。

正直この頃が一番辛かった。推しがデビューできるかわからなくて不安だったオーディション中よりもずっと。推しの言動がまた誰かによって悪く捉えられてしまうかもしれない。何をやっても後ろ指をさされる。

気持ちがついていけずこのまま自然に離脱していってしまう気がしていた頃、それを一気に覆される日は突然訪れることになる。

1月29日、日付が変わった瞬間に何の予告もなく一本の動画が公開された。

偏見で抱いていたアイドルへのイメージ像も、それまで色々と不安に思っていた気持ちも、すべてが吹き飛んで行ってしまうほど、トラックも、映像も、セットも、アイドルなんて人生でハマったことなかった私にとってすべてが新鮮で、衝撃的だった。

そして同じ日の夕方。

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何が起こっている?

この日はこの特大供給2つのせいで本当にずっとテンションがおかしかったし、仕事なんて1ミリも手につかなかった。Twitterのタイムラインもずっとお祭りみたいだった。

深夜に見たコンセプトトレーラーだってまだ消化しきれていないのに、ひたすらTwitterとインスタにかじりついてあらゆるメディアや芸能関係者らしき人たちのストーリーズや投稿から映像をかき集めることに必死になった。オーディション中に豆のAGEHAを見るためだけにアプリを落としたTikTokがここにきてはじめて役に立ったよ。

ツカメとYOUNGやったって本当?その映像どこにある?豆がセンターだ……(それはそう)

 

デビューが決まってから1ヶ月半、何かっちゃオタク同士が衝突し、いがみ合っている間も、11人は体調を崩すメンバーもいた程たくさんの練習と強行スケジュールをこなして一回りも二回りも成長していたし、それ以降もステージに立つ度に、リリースをする度に、パフォーマンス、表現力、ダンスの揃い方、歌唱力、あらゆる面でメキメキと上達している。

そして何よりも本当に11人が仲良くなったよね。
11人みんなでワイワイやっているのはもちろん可愛いし、ユニットになってもどの組み合わせも楽しい。私は推しと推しが仲良くなる世界線なんて1年前には想像してなかったですよ。

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直接パフォーマンスを見られる機会がなかったり、なかなか音楽番組に出られなかったり、運営に対する不満がでてきてしまったり、色々なことがあったけど気持ちは離れるどころか不思議と増していく一方で。

元々、仲間内の絆みたいなのを見るのが好きだからなのか。
末っ子の豆がメンバーに対して生意気を言ったりタメ口きいたり、すぐ人の尻を揉んだり耳を噛む景瑚も、個性大爆発クソガキS4も、王子様キャラが崩壊する瑠姫も、崇高の目で見られていたと思っていた蓮くんが意外といじられていたり、拓実は真ん中っこなのに末っ子のようにみんなから可愛がられ、純喜のテンション係もすっかりスルーやネタの横取りが定着し、最年長なのにいじられる愛されリーダーのヨナも。

11人それぞれ個性やキャラクター、グループ内での立ち位置が確立されてきて、みんなを愛おしいなあと思う。

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赤の他人同士だった、住んでいた場所も年齢も違う11人がライバルの期間を経て、仲間となり、そして家族になった。今もお互いに切磋琢磨しあうライバル同士であることは変わらないんだろうけど、1年前とはまったく違う距離感と関係性になっていると思う。

この1年間きっと当初予定していたであろう色んな活動を大きく変更や中止にせざるをえなくなって、華々しいデビューイヤーではなかったかもしれない。誰も想定できなかったことだし、仕方がないと言うしかない。それでも絶対に無駄な1年ではなかったし、輝いていた1年だった。まさに原始星から、一人一人が眩く輝く星になった1年。

次はどんな1年になるんだろうね。楽しみだな。

 

JO1結成1周年おめでとう。

君たち11人がアイドルを目指してくれて、デビューしてくれて、今こんな風に応援をできていて本当に嬉しい。来年も再来年も10年後もその先も輝き続けるグループでありますように。

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